メイプルの流れに沿って、楽しんでいた時期が懐かしい。一度大きく離れてからというもの、気持ちのどこかではずっと浦島太郎である。離れるたびにアップデートがなされ、ビックバン、そして今回のルネッサンスの2大変化は、今後メイポとどう付き合って行くのかをよくよく考えさせられた。
離れる前までのメイポは、まさに「自分事」であった。期間限定クエストは自キャラを育て、可愛がるために、とても良い素材であったし、Pを稼いでいく上でも必要なことであった。“何をすれば一番得なのか”、“そのために今何をするべきか”を考え、走っていたように思う。
久々のinは、軽パニックだ。
自キャラの操作の感覚がつかめないし、どんな装備で、どんなアイテムを持っていたのかも確認せねばならない。アップデート後の状況を掴むのに大変苦労する。常に変化を続けるゲームに、追いつけなさを感じる瞬間でもある。
でもまぁ、それでもいいかぁとも思う。引退するつもりはない。けれど、のめり込むつもりもない。だから、別にメイポの流れを気にする必要はない。あっさりと、暇つぶしにちょっと狩る程度、それぐらいが希望。と、自分に言い聞かせながら、バランスをとる。
だが実際の状況は“把握する”ぐらいじゃないと、どうにも落ち着かない。だから、軽パニックなのだ。
そして嫌らしい事に始めてしまうと、「今、何からやるのが最善の一手なのか」と、効率よくメイポをしようと、頭が回転しはじめる。そのため非常にバランスがとりにくい。
メイプルの吸引力は、さすがだ。
「他人事」の世界に変わっても、再び自分事の世界に引き戻そうとする。ニンジンのぶらさげかたが上手い。スモールステップで食いつかせ、気づかないうちに引導されていく。
だから、一歩。
一歩でも踏み込むと、手を引っ張られていく。それを阻止するには、クエスト類には関与しないこと。火力類には、関心を示さないこと。目的を持たずに、ただ狩ることのみを考えること。
しかし、いくら抗っても、無理な話なのだ。目的を持たずにinするということは、手持ち無沙汰になる。彷徨う。そして、変化を求めるようになる。inする目的を探しはじめる。クエストに手を出す。メイポの流れに乗りかかる。徐々に流されだす。そして、「どこまで流れに乗るのか」。自問する。
メイポは、やろうと思えば、おしみなく努力できてしまうから怖い。